【2022年版】練習用赤外線発光ボール作成

練習用赤外線発光装置の内部基板

ロボカップジュニアでは公式ボールとしてイーケイジャパンの赤外線発光ボールを使います。



RoboCupJunior公式赤外線発光ボール [ RCJ-05R ]


ボールとはいえ、ロボットがボールを認識するため赤外線を発光する回路が入っている機械のためけっこう高いです。

ボールは数個ありますが、新しく始めたメンバーが、ロボットがボールに反応するか、回り込みができるかのトライ&エラーをすると、行列待ちになってしまいます。

当然始めたばかりの生徒も持ってません。これがないから家でも試したいけどできない、という子もいます。なら買うしかないね、というのは正論ですが正直ここの部分はなんとかしてあげたいというのが本音です。どうせなら、ロボカップジュニアの大会を経験して、これにならお金をかけていいかな、と思えてから気持ちよく購入してほしいものです。




作ったプログラムを試したい、というときにボールがないのでは効率が悪いです。
家でさらに強くしようと思ってもボールがなくてはちゃんと回り込みできるか分かりません。

ということで、TJ3Bのパルスボールセンサーに反応させられるボールの代わりになるものが安く入手できたら良いと思いました。

というわけで、練習用の赤外線発光ボールを作りました。
以前のバージョンアップ版で、今回のものはMkⅢと呼んでます。
過去のものより光が格段に強くなりました。


通常のボールから置き換えても、ロボットがちゃんと反応して回り込みしています。

本体は100均で買えるLEDランプの電池ボックスとスイッチを流用して中身を入れ替えています。



中身はこちらです。


 中に入っていたLED基板を取り出して、自分で設計して発注した基板に部品をはんだ付けして置き換えています。マイコンはDIPタイプのATmega328Pです。

発注した基板



回路図です。



赤外線LEDは全方位に向けられるように8個つけています。
マイコンを使っているので、マイコンに書き込みするためのArduino開発環境が必要です。

マイコンの中身ですが、以下のページで公開されているプログラムを利用させてもらいました。

赤外線発光ボールエミュレータ 
(外部サイト、制作は岡山ブロックの方のようです。リンク張らせてもらいます。)

ページの下の方にプログラムの入ったzipファイルがあります。
これをPINの部分を一部変更し、抵抗は手元にあったもので多少変更して使っています。

部品表と価格です。
部品購入元単価個数金額
bootloader書込済(5V 16MHz仕様)ATmega328P秋月電子3201¥320
抵抗75Ωx2, 100Ωx2, 150Ωx2, 200Ωx2, 500Ωx1秋月電子19¥9
2SC1815トランジスタ秋月電子54¥20
クリスタル(水晶発振子) 16MHz秋月電子301¥30
絶縁ラジアルリード型積層セラミックコンデンサー 22pF秋月電子102¥20
赤色LED(電源ON表示用)秋月電子101¥10
絶縁ラジアルリード型積層セラミックコンデンサー 1μF秋月電子101¥10
5mm赤外線LED 940nm OSI5LA5453B秋月電子118¥88
ICソケット (28P) スリム300milタイプ秋月電子201¥20
電源5V昇圧モジュールAmazon2001¥200
基板製造FUSION PCB2001¥200
100均LEDライト(電池ボックス付き外装として)DAISO1101¥110
合計¥1,037

ただし、コンデンサや抵抗など、この数量では買えないので1個作るために揃えようとするともう少しかかります。基板製造は10枚で約2,000円です。

作ってみたい人はここの情報は自由に使ってください。




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