ロボカップ2017世界大会 名古屋

 
 
7月27日から30日まで開催されたロボカップ世界大会にボランティアとして参加してきました。
いろいろ思うところはあったのですが、頭の中が整理しきれていないため今回の内容はちょっと厳しめな意見かもしれません。

ロボカップといっても関わってる部分しか知らないので、ジュニア、しかもサッカーについての感想です。

一個め。
やっている内容はかなりレベルが高い。
そしてそのレベルに対して、ロボカップはほんとうに知名度が低いことは残念。
新聞にも載らない。メディアでも取り上げられない。テレビで見る子供よりよっぽどすごい小学生がいたりするんですけどね。サッカーの試合も本当に面白かった。

二個め。
競技会という名の、若き技術者たちのお祭りである。
そもそもロボカップサッカーはロボットに関するルールが非常に少ない。大きさと重さ、電池容量ぐらいしか制限がない。それ以外でルールに書いてないことは基本的に何をやってもよいというスタンスで行われている。これは世界大会で気づいたことではないが、競技会とはきっちりルールと制限を定めてその中で競い合う形式だと思いこんでいた私にはロボカップの仕組みはかなり衝撃的であった。
予算も、使用する設備も制限がない・・・。つまり何にチャレンジしても良い、ということ。
これは大きな魅力であるとともに、反面、予算がない、設備がないという場合は大きなハンディキャップになりうる。そういう意味からも、公平な制限内で個々の能力で勝敗を競うという意味合いよりも、自分たちのやってきた技術を見せ合う、という仲間うちでのお祭り要素が強いと感じた。
実情を知っていれば、地区大会に参加する分にはそれほど予算はいらないし工夫次第で勝てることもわかるのだが、世界大会の試合を見て、「うわ、高そう」 「作る設備を用意できないから無理だ」と思う人がいそうで残念だ。

三個め。
ロボットがぐりぐり動いて見ていて面白い。
でも、観客および試合を見せることには関しては手が回っていない。
見たい人は見えるようにしておくから勝手に見てね、という状態なので、柵の外から立ち見しかない。決勝戦だとしても、たまたま通りかかった人たちが人垣をつくり、その人垣が人を呼ぶので実質まともに見えてるのは柵一番前の10人ぐらい。
わざわざ遠くから見に来た子供たちも30分以上前から場所取りでもしない限り先輩の試合を見ることはできない。どの試合会場で何をやるのかは非常に分かりづらい掲示があるだけなので、気づいたころには試合が始まっていて人垣で全く見れなかったという話を聞いた。


こう書いてみると残念な点ばかり書いてしまったが、文句を言いたいわけではなく、実はロボカップには非常に期待していて、他にはない貴重で価値のある大会が行われているので、今後も関わっていきたいと思っている。

基本的にボランティアの運営がベストエフォートで対応する形態なので、対応には限界がある。参加者には非常に手厚い対応がとられているし、とても気を使われていると感じる。選手たちにはとても有意義で濃密な時間を体験できているに違いない。
だからこそ、残念な点が目についてしまっただけなのではあるが、特に3個めは仕方ないようにみえて、これをクリアできなければ知名度も上がるわけないと思うわけで、解決の道は難しそうだなあ、と思うわけです。

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