学校にかかわる最近の面白い取り組み②

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学校にかかわる最近の面白い取り組み①
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面白い取り組みのもう一つが、「高校生向けPBL&ICT講座」です。こちらにも郡上ロボットクラブは全面協力体制で取り組んでいます。
この講座はどんなものかというと、郡上の困りごとを高校生が解決しよう、IT系の専門の大人はそれを全力でサポートしよう、という講座です。通常の地域課題の解決講座と違うところは、ロボット、ドローン、WEBアプリなど、技術系の専門家が最初からしっかりアサインされていて、最初から高校生の議論に入ってくれるというところです。
もうすでに2回の講座が終了したのですが、非常に面白いことになっていて、高校生と大人が本気で解決法を探るという場が作られつつあります。

この講座の大事なところは、講座が終わったときの成果物ではなく、高校生が自分たちだけでは解決できない課題に対して自らチームで解決を試みるというところです。なぜかというと、こういう機会が一般的な日本の学生時代には極端に少ないと思っているからです。高校生は大学に入ったら忘れてしまうような点数を取るための勉強に全力を費やしていていいはずがないのです。学生だからこそ、自由な時間があるからこそトライできることがあるはずです。身の周りで起こっている課題にチームで取り組むことによって、自分が向いていること、好きなこと、嫌いなこと、やりたいことが見つかるかもしれません。そして、課題解決に取り組むためには知識がいります。技術がいります。そこで自分の無知を知り、勉強の必要性を感じるかもしれません。

とにかく面白いです。その面白さにひかれて大人たちも集まってきているように感じています。

中学生、高校生だって大人顔負けのことができます。ただそういう場がないだけなんです。大人が子供扱いしているうちは、子供もそれに甘えて大したことはしません。暇にしたらろくなことをしないと思っているうちは、暇を見つけてろくなことをしません。やらされる勉強ばかりをして将来やりたいことが見つからないのは当たり前です。その責任は大人にもあります。学校の勉強は何のためにするのか、この動機付けを学生のころからしておくことは非常に価値のあることです。中学生、高校生の社会への活躍の場をつくることは、これからの郡上を維持していくうえで本当に必要なことだと思っています。


最後にロボットクラブでは、特にロボットを作りたい、何かに役立てたい、ワクワクする、という子供たちがやりたいことをやれる場所を提供しています。ここでは子供たちが自由に作りたいものにチャレンジできます。設計、ノコギリ、ドリル、電子工作、プログラミングから、パソコンを使った3D-CAD、3Dプリンター、レーザーカッターを使うために必要なものも、やる気次第で教えています。すでにもうこれらをつかいこなせる中学生もいます。子供たちの可能性は無限です。子供たちが好きなことに取り組む様子を見るのはとても楽しいです。

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